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講師:井尻 善久(オムロン) | |
略歴: 2002年オムロン株式会社入社後、顔画像処理システムの開発に従事。その間、デジタルカメラ搭載の顔検出や、顔認識による監視システム等を実用化。2010年より、工場自動化向けた物体検出/認識等に従事。2012年、名古屋大学大学にて博士(情報学)取得。 |
近年のコンピュータビジョン技術の進化は目覚ましいが、最先端の研究であっても商品化できるレベルに達するまでには一定の期間を要することも多い。このため、最先端の技術を産業応用するタイミングを見極め、最も適切なタイミングに技術をいち早く取り込み、短期間に実応用出来る技術に鍛えていくという研究スタイルを目指してきた。特に、直近の商品化のみならず将来展開を明確にした上で、自社の実施している内容の先にある研究を大学と共同で推進することにより、最先端の技術を、持続的に産業応用することを考えてきた。本発表では、そうした取組みを紹介する。 |
講師:下坂 正倫(東京大学) | |
略歴: 2006年東京大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻博士課程修了。博士(情報理工学)。2004年?2006年日本学術振興会特別研究員。2006年 同大学助手、2007年 同大学助教、2011年より同大学講師。人間行動のパーベイシブセンシング、センサデータに対する統計的データ解析技術を研究している。 |
いつも人を見守ることで、人の嗜好・癖・意図を推察し、必要な時に適切なサービスを実行するユービキタスコンピューティングシステムの実現を目標に、その実現に不可欠な知能情報処理について研究しています。研究の基盤となるのがヒトの行動解析技術です。ヒトの行動を測る様々な手段がコモディティ化しつつある今、センシングして得られた大量のヒトの行動データをどのように解析するかが大切になってきています。本講演では、ヒトの行動解析に適した統計的データ解析技術を、最近の我々の研究成果と関連させながらご紹介いたします。特に、ヒト個体ではなく複数のヒトを対象とした解析に関して研究事例をご紹介いたします。最後に行動データ解析技術の今後の展望をお話しさせていただきます。 |
講師:渡邉 恵理子(電気通信大学) | |
略歴: 日本女子大学大学院理学研究科博士課程後期了。博士(理学)。学術振興会特別研究員(DC,PD) 、さきがけ研究員、(独)物質・材料研究機構 MANA独立研究者、米国コネチカット大学短期留学を経て現在電気通信大学 特任助教、 光情報処理システムからの副産物である著作権管理用動画検索システムを事業化。 |
私は、光位相分布を時間・空間的に制御することで高精度な光計測システムや高速な情報処理の実現を目指す光情報処理システムの構築を行っています.これまで応用として、動画照合や細胞計測システムなどの具体例を示しながら、”光の新技術”の創出を目指してきました.博士課程在学中に考案した画像照合システムを発展させ、恩師と共に起業しました。今振り替えれば、役員3名すべてが女性という珍しい会社ではありましたが、紆余曲折を経て5年目にシステム利用社はのべ47社となり何とか会社も続いています。規模が小さな私立女子大の研究室から始まり、3回のポスドクを経て、現在はテニュアトラック助教という期限付き論文評価主義の環境に身をおいています。本講演では、自身の研究内容に加え、研究のシーズの花を拓かせる夢を持ち続けかつ実行していくため、産学連携や共同研究に必要だと思うことを、反省も交えながら述べたいと思っています。 |
講師:西山 正志(東芝) | |
略歴: 拡張現実感技術に関するプロジェクトリーダとして研究に従事している。 2009年 株式会社東芝 研究主務 現在、同社研究開発センターインタラクディブメディアラボラトリー勤務 2002年 株式会社東芝入社 2011年 東京大学大学院学際情報学府博士課程修了 2002年 岡山大学大学院自然科学研究科博士前期課程修了 |
目の前の実世界にデジタル情報を自然に融合させることで、これまでのライフスタイルを一変させる、拡張現実感技術(AR)への期待が高まっています。例えば、カタログの服が気になったら、その服にスマートフォンをかざし、関連するお勧め商品情報をクラウドから即座に取り寄せ、その商品が自分に似合うかどうかを実際に着ることなく試す、従来に無いスタイルです。このようなARを活用したアプリケーションを実現するため、日々新しい技術を創出しています。 |
講師:上瀧 剛(熊本大学) | |
略歴: 2007年 熊本大学大学院修了 博士(工学) 2007年 ㈱日立製作所生産技術研究所 入社 2010年 熊本大学工学部 助教 2013年 同大学大学院 テニュアトラック助教 学生時代は主に航空画像解析、特に航空画像から道路地図を作成する研究に従事。日立時代は主に電子顕微鏡(SEM)による外観検査装置の画像処理部の研究開発、欠陥分類、画質改善、SEMのパノラマ化技術等に従事。2010年より、主成分分析を用いたパターンマッチング技術の研究開発に従事。提案手法(固有値テンプレート法)は平成23年電気学会C部門の論文奨励賞を受賞。また、本手法のアイデアを無限次元に一般化したスペクトル理論を用いたパターンマッチング手法を提案し、MIRU2012にてMIRU長尾賞(最優秀論文賞)を受賞。 |
予め登録したテンプレート画像と、カメラで撮影した画像を照合することでターゲットの位置および姿勢を推定するパターンマッチングは画像処理における基本技術である。本発表では、主成分分析を応用したパターンマッチング手法である固有値テンプレート法を紹介する。本手法は姿勢の異なる多数枚の画像を主成分分析で圧縮することで効率化を図っている。次に、主成分分析をスケールスペースに適用する方法を紹介する。スケールスペース処理とは、ぼけた画像を多数枚生成して処理を行う方法である。スケールスペースへの適用にあたって、主成分分析を無限次元に一般化したスペクトル理論を用いた新しい手法を紹介する。これはぼけた画像を無限枚生成して処理を行うことに相当する。具体的な応用例として、照明変動や隠れにロバストかつ高速な回転サーチ手法、高いスケール分解能を持つSpectral SIFTなどを紹介する。 |
主催:画像センシング技術研究会(会長:輿水大和) 実行委員長:藤吉弘亘
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