SSII2011  第17回 画像センシングシンポジウムSSII2011  第17回 画像センシングシンポジウム

デジタル新時代 画像センシング技術の新たな飛翔会期:2011.6/8(水)→10(金)会場:パシフィコ横浜アネックスホール

特別企画

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ハイライト発表

画像センシングシンポジウムハイライト発表のご案内
 第17回画像センシングシンポジウム(SSII2011)で発表される研究開発成果の中から、同時開催されている画像センシング展への多くの参加者に向けての直接的なアピールを図るべく、特に注目度の高い画像センシング技術やシステムに関するものをピックアップし、多くの参加者が集まる画像センシング展内の講演ブース(パシフィコ横浜 展示ホール内 第2セミナー会場)において、「SSII2011ハイライト発表」と題して、ご紹介する機会を設けました。
 これを通じて、SSIIが目指して参りました、最先端技術の実用化への橋渡しの役割を、さらに進めることができるのではないかと期待しております。ショートオーラルセッションでは聞けない、踏み込んだ内容をご紹介いただけますので、是非こちらもご聴講下さい。

画像センシングシンポジウムハイライト発表 プログラム

日時:6/9(木)14:30~15:30、6/10(金)14:30~15:30
場所:画像センシング展内(1F) 第2セミナー会場

6/9(木)14:30~15:30
IS1-23 救命救急医療におけるチーム医療行為解析のための動線と会話の同時解析システムの構築
依田 育士・大西 正輝(産総研)・川島 理恵(埼玉大)・三島 史郎・織田 順・太田 祥一・行岡 哲男(東京医科大)
医学・工学・社会学の融合的視点から、救急医療における「患者・家族との医療の共有」、現場教育の進展を目的に、複数のステレオカメラを利用して救命救急センター初療室(ER)における診療行為における全医療スタッフの動線と会話を取得するシステムを構築しました。ERにおける医師、看護師、救命士が、複数の作業を同時進行する「チームとしての医療」を実践する作業過程の解析を進めています。動線と会話を同時に解析するための表示・解析システムについて概説します。
IS3-09 低スペックCPUのための高速かつ省メモリな局所特徴量
安倍 満・新原 英樹・吉田 悠一(デンソーアイティーラボラトリ)
局所特徴量は複数画像間の対応点を求めるために有用であり、画像検索、物体検出、三次元形状復元などといった様々な用途に応用されています。本発表では、高速かつ省メモリな局所特徴量Compact And Real-time Descriptors (CARD) を提案します。提案する特徴量は、(1) 計算時間がSIFT 特徴量に比べて約1/8 で済み、(2) 1つの局所特徴量を128bit程度の短いバイナリコードで表現するため、計算資源が限られているようなデバイスでも動作可能です。
IS4-04 組み込み用超並列プロセッサを用いた複眼カメラシステムにおける被写体距離推定処理の高速化
中村 友哉・香川 景一郎・谷田 純(大阪大)
複眼カメラは、従来の単眼カメラでは実現できない機能(薄型化、広角化、距離計測など)を実現するカメラとして注目されています。一方、機能を実現するために必要となる処理の計算量の大きさから、一般的な組み込み用の処理系でのリアルタイム処理が困難であることが、実用化に向けての課題となっています。本研究では、複眼カメラの距離計測機能に着目し、この処理システムを組み込み向け並列プロセッサに最適化することで、省電力・小面積と高速な距離計測を実現しました。
DS1-01 高速ランダムビンピッキングロボット
奥田 晴久・堂前 幸康・北明 靖雄(三菱電機)
これまでに、従来困難であった小型・3mm径の細ねじのビンピッキングを実現する3次元センシング技術を発表してきた。今回展示するシステムでは3次元センサによる計測時間を早め、従来の1/2程度の高速処理を実現した。これにより計測のために一時停止しない高速なビンピッキングシステムを実現した。
DS2-03 高速な視線および目開閉推定による人のモニタリング
入江 淳・田中 清明(オムロン)・高際 睦起(とめ研究所)・森山 孝三・山下 隆義(オムロン)
本展示は高速な視線および目開閉推定を用いた人のモニタリングシステムである。このシステムはリアルタイムに視線と目開閉状態を推定することで、被写体をモニタリングすることができるようになっている。この結果、リアルタイムでモニタリングする必要があるドライバモニタリングやデジタルカメラによるカメラ目線、目が開いた瞬間にシャッターを下ろすアプリケーションへの適応が可能となった。

6/10(金)14:30~15:30
IS1-19 シルエット画像を用いたモデルベース人体体幹部形状推定
齋藤 俊太(慶大)・河内 まき子・持丸 正明(産総研)・青木義満(慶大)
人物の正面、側面方向からのシルエット写真2枚を入力として、事前に用意した相同モデルデータベースに対して主成分分析を行い生成した可変形モデルをシルエット同士の輪郭を評価関数としてフィッティングすることで、対象人物の3次元形状を推定する。今回は人物の体幹部の3次元形状に着目し、推定を行った。モデルデータから生成したシルエットを入力とした精度評価実験では、平均誤差10mm程度での三次元形状推定が可能であることを示した。
IS2-17 高速3次元センシングによる適応的撮像を行う高精細書籍電子化システムの提案
有間 英志・糸山浩太郎・山田 雅宏(東大)・小室 孝(埼玉大)・渡辺 義浩・石川 正俊(東大)
書籍を高速かつ手軽に電子化する技術の重要性が増している。この要求に応える書籍電子化技術として、ページめくり中に紙面の動きを止めることなく、連続的に書籍を読み取る方式は強力であると考えられる。本稿では、このような電子化の方式においても、高精細に書籍を捉えることができるシステムの提案を行う。システムを構築し、検証を行った結果、高速なページめくりを行いつつ、高精細な書籍画像をリアルタイムで読み取ることが可能であることを実証した。
IS4-23 アクティブ分光照明を用いたXYZ画像表示システム
西岡 大輔・堀内 隆彦・富永 昌治(千葉大)
本発表では、あらゆる照明光源を物体に照射したときの色見えを、正確に実時間でディスプレイに表示することを可能とする全く新しい概念の「XYZ画像表示システム」を紹介します。このシステムは、想定照明光源に加えて、カメラやディスプレイの特性を考慮して設計されたアクティブな分光照明を対象物体に照射することにより、獲得後のカメラ信号に処理を加えずに、想定した照明光源下での物体全点の三刺激値XYZを、実時間で正しく画像表示できることが特長です。
DS1-09 水平360度表示3Dディスプレイ「Holo-Table」への実写撮影立体画像表示
堀米 秀嘉(ホーリーマイン)・小池 一郎(3Dragons)・梅崎 太造(3Dragons)
複数の観察者が、水平360度のそれぞれ自由な視点から3次元物体を観察可能な3Dディスプレイシステム『Holo-Table』をデモ展示します。今回は実物を多視点から実写撮影して、Holo-Table上の空間に立体映像として浮き上がらせて表示するデモを行います。空間に浮かぶホログラムのようなもう一人のあなたに会ってみませんか?
DS2-04 機能集積イメージセンサによる自由空間光通信システム
高井 勇・原田 知育・太田 滋・安藤 道則(豊田中研)・伊藤 真也・川人 祥二(静岡大)
EDを送信機、イメージセンサ(カメラ)を受信機とする次世代の新しい光通信システムを紹介いたします。これまでほとんどの画像処理システムでは、カメラは単に画像を取得するための装置でしかありませんでした。そこで“撮像”というカメラが本来持っている機能に加え、我々は新たに“通信”という機能をカメラに与え、新しい付加価値を持ったカメラの高機能化に挑戦しました。今回独自開発した通信用イメージセンサによってMbpsクラスの高速な伝送速度を実現し、更にLEDのリアルタイム追跡機能によって移動体間通信への応用も可能になりました。従来からの画像という空間輝度情報と、通信情報の統合的利用による新しいカメラシステムの形を提案します。

会場案内 パシフィコ横浜 展示ホール内 第2セミナー会場