特別企画

オーガナイズドセッション  6月11日(木) 12日(金)

6月11日(木) 11:05-12:45
映像監視技術の最前線


[オーガナイザー]
 藤吉弘亘 中部大学 工学部情報工学科 准教授

[スピーカー]
 藤吉弘亘 中部大学 工学部情報工学科 准教授
 数井誠人 株式会社日立製作所 日立研究所 主任研究員
 羽下哲司 三菱電機株式会社 先端技術総合研究所 主席研究員
 和田俊和 和歌山大学 教授

 映像監視関連の画像認識技術は, 1998年に米国のカーネギーメロン大学が中心となり取り組まれた自動ビデオ監視プロジェクトであるVSAMや, 国内では分散協調視覚プロジェクトCDVが牽引となり, 技術的に市場的にも大きく進展する分野の一つとして捉えられていました. このオーガナイズドセッションでは,映像監視分野での第一線でご活躍の皆様の講演を通じて, 10年前の大学発の映像監視関連の研究プロジェクトからどのように技術が進展し, 国内の大手企業ではどのように製品化してきたかをご紹介して頂くと共に, 映像監視分野における問題を明確にすることで, 次の10年に向けて本分野における進むべき方向を探る機会としたいと考えています.

■ 映像監視技術の最前線 -イントロダクション-
 藤吉弘亘(中部大学)

■ 映像監視システムのディジタルIP化への取り組み -研究開発サイドの取り組み-
 数井誠人(日立製作所)

■ 日本における監視技術の発展と問題 -事業化サイドからの検討-
 羽下哲司(三菱電機)

■ 視覚監視における対象表現法
 和田俊和(和歌山大)


6月11日(木) 15:00-16:40
オープンイノベーションへの挑戦


[オーガナイザー]
 諏訪正樹 オムロン株式会社 コアテクノロジーセンター 技術専門職

[スピーカー]
 諏訪正樹 オムロン株式会社 コアテクノロジーセンター 技術専門職
 諏訪暁彦 ナインシグマ・ジャパン株式会社 代表取締役社長
 勞 世竑 オムロン株式会社 コアテクノロジーセンター 技術専門職
 山田宗男 名城大学 理工学部情報工学科 准教授

 オープンイノベーションとはどちらかというと企業を対象とした言葉であり, 「内部で完結していたR&D等のプロセスを, 外部のプロセスと連携することで相乗的に機能させること」を指しますが, 本セッションでは「Win-Winの産学連携」と広義的にとらえ, 画像センシングにおけるオープンイノベーションに焦点をあてます. オープンイノベーションのご経験豊かな講演者をお招きし,産側,学側, そして産学連携を取り持つ橋渡し役としてのそれぞれの立場から 画像センシングにおけるオープンイノベーションの価値や現状あるいは将来性についてご講演いただくとともに, 会場の皆様とともにWin-Winの産学連携に向けた議論を深めていきたいと考えています.

■ オープンイノベーションへの挑戦 -イントロダクション-
 諏訪正樹(オムロン)

■ 実用化に繋がるオープン・イノベーション -成否を左右する協業の設計-
 諏訪暁彦(ナインシグマ・ジャパン)

■ 日米中産学連携を通してみるWin-Win関係構築の秘訣
 勞世竑(オムロン)

■ 産学連携におけるシナリオづくりのすすめ ~大学からみた産学連携への期待~
 山田宗男(名城大学)


6月12日(金) 11:15-12:45
魅せる画像生成のためのセンシング技術


[オーガナイザー]
 日浦慎作 大阪大学大学院 基礎工学研究科 准教授

[スピーカー]
 日浦慎作 大阪大学大学院 基礎工学研究科 准教授
 佐藤いまり 国立情報学研究所 准教授
 亀屋雅樹 デジタルファッション株式会社 技術開発部 マネージャー
 

 我々が日頃目にする画像・映像は単にカメラにより撮影されたものの他に, コンピュータグラフィックスを筆頭に計算機による処理を経たものがますます増加しています. そこでこのセッションでは,計算機によって美しくリアルな画像・映像を生成するために必要なデータを, 実物体の画像センシングにより得る方法について紹介します. コンピュテーショナルフォトフラフィは単にレンズが結ぶ像をそのまま記録するのではなく, 多彩な方法で集めた光の分布情報から演算によって映像を作り出す技術です. 物理現象に踏み込まずあくまで光の記録に軸足を置くこの方法に対しインバースレンダリングは, 画像から物体の反射特性や照明条件など物理的なパラメータを推定する方法で,リアルなコンピュータグラフィックス映像を生成するために必須の技術です. 手法の概要や最新動向とともに産業応用・商品化例についてもご紹介いただき,将来展望を見いだす機会としたいと考えています.
 
■ コンピュテーショナルフォトグラフィ概説
 日浦慎作(大阪大学)

■ インバースレンダリング 観察に基づく光源・物体モデルの構築
 佐藤いまり(国立情報学研究所)

■ 実測BRDFによるCGレンダリング
 亀屋雅樹(デジタルファッション) ※ スピーカー変更


6月12日(金) 15:20-17:00
「超」画像技術がデジカメ/ムービー/テレビを変える


[オーガナイザー]
 蚊野 浩 三洋電機株式会社 デジタル技術研究所 担当部長

[スピーカー]
 蚊野 浩 三洋電機株式会社 デジタル技術研究所 担当部長
 田中正行 東京工業大学 機械制御システム専攻 准教授
 政木康生 船井電機株式会社 開発技術本部 副技師長
 松本信幸 株式会社東芝 研究開発センター
         マルチメディアラボラトリー 研究主務

 過去十数年,デジカメ/ムービー/テレビは民生機器市場の牽引車でした. これらの機器における技術動向に変化が見られます.例えば,デジカメにおける競争軸は画素数でしたが, ここ数年は「顔検出」が加わり,すっかり定着しました. さらに「超」高フレームレート撮影などの提案が続いております. テレビにおける競争軸は大画面化でしたが,ここにきて「超解像」が注目されております. このように「画像処理」をベースとする技術が表舞台に登場するようになりました. このオーガナイズドセッションでは, 過去の画像技術とは一線を隔するほどに高機能,高性能な画像技術を「超」画像技術と定義し, この分野の第一線でご活躍の皆様の講演を通じて, これらの技術・機器の将来像を明らかにして行きたいと考えています.

■ デジカメ/ムービーに期待される「超」画像技術
 蚊野浩(三洋電機)

■ 複数画像からの「超」解像技術
 田中正行(東京工業大学)

■ 単一撮像素子と複眼光学系を用いた小型複眼カメラとその応用
 政木康生(船井電機)

■ 画像の自己合同性を利用したフレーム内再構成型「超」解像
 松本信幸(東芝)


敬称略